敢えて申し上げます

I dare to say...

「先生、正直がっかりしました。」
「あまりにもギャップが大きすぎて、ショックです。」
最近こんなメールをいただくことが増えてきましたので、敢えて申し上げます。

私は日頃から、講演やワークショップを通して、日本中の生徒たちと接しています。愛する日本の若者たちにメッセージを伝えることは、この上ない幸せであり、機会を提供してくださる先生方には、心から感謝しています。

さて、生徒たちにとって大学教員の話を聞く機会は、そんなにあるものではないようです。高校生を例にとってみても、大学教員に出会ったのは、3年間で唯一私ひとり、といったケースも珍しくないことのこと。
そんな中、私という存在から大学教員のイメージを作り上げる生徒たちも、少なからずいるようです。
「大学の教員って、こんなに熱っぽくエネルギッシュに授業をするんだ〜。」
自分で言うのは、少々おこがましいのですが、このようなイメージを抱いてしまうようです。

そして、いざ大学に入学してみると・・・。
これ以上は申しません。結果として、冒頭のようなメールが私の下に届く、といった具合です。

申し上げます。
私は、全国約16万人いる大学教員の一人に過ぎません。まさに、「十人十色」。大学にも様々な教員がいます。その上で、一つだけ私見を述べますと、現在の日本の大学教員の大半が、教育(授業)よりも研究(自身の専門を深める)に力を入れているのが実情です。ですから、私のように「授業命」という教員は少数派だと思います。

大学大衆化時代到来と言えども、元来、大学は自ら進んで学ぶ場です。自分で師を選び、自分から教えを請う学び舎です。

生徒から学生になった皆さん。授業がエネルギッシュじゃないからといって、がっかりしないでください。
「叩けば開かれん」です。自分から積極的に研究室の門戸を叩いてみてください。

先生の研究に対する熱さが、きっと伝わってきますから。

2005年11月
#075 敢えて申し上げます
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