宇宙人!?

Alien!?

私は「新人類」という言葉を世に生み出した世代である。大人(旧人類)から見ると不可解で理解できない言動をすることからつけられた呼称だ。その後、世代を追うごとに「新々人類」「新新々人類」と「新」が付け加えられていったが、最近では「宇宙人」という呼称を耳にするようになった。これは、「人類」の枠組みでは捉えられない行動を取るという意味で使われるようだ。

先日「宇宙人」に出遭った。

仕事後のビール一杯ほどうまいものはない。お気に入りの店は、「キリンシティ」。気軽に美味しいビールが飲めるので、学外での仕事の後はよく足を運ぶ。このお店は関東圏であれば、乗客数の多い駅周辺に見かけるチェーン店で、どの店も入り口付近にカウンター席が設けてある。ここに座っての1杯は、私にとって一服の清涼剤だ。

先日、「キリンシティ新宿東口店」に立ち寄った。ここは場所柄込んでいることが多いのだが、たまたまカウンター席に座っていたカップルが店を出てくれたため、空いたカウンター席2席の1席に座った。ビールを頼んで間もなく、隣の席に20代後半と思える女性が座った。

1杯目のビールで喉を潤していると、彼女は鞄の中から何やらガチャガチャと物を取り出し始めた。好奇心旺盛な私は、何を取り出しているのか気にはなったが、なかなか視線を横に向けられずにいた。しばらくして、それらの物を使って彼女はあることを始めた。

    読者の皆さん、彼女は何を始めたと思いますか?

ななんと、化粧を始めたのです! カウンター席の狭いスペースに、鏡と化粧道具を所狭しと並べ、変身作業に入ったのです。
この店のカウンターは円のような形になっていて、カウンターに座っている人は全員が見渡せます。そのとき、10席程のカウンターは全席埋まっていて、しかもそのほとんどがスーツに身を包んだ男性。中のホールではバーテンがビールを注いでいます。

その中で淡々と化粧を続ける彼女。
ビールは、化粧のつまみと化していました。

「独り言」Vol.18でも同じようなことに触れましたが、ここまでくれば本当に宇宙人です。

2005年10月
#074 宇宙人!?
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