坐ってみませんか?
Shall we do religious meditation "Zazen"?
今年のゼミ夏合宿、私は、突拍子もない(?)提案をした。
「金沢市にある大乗寺というお寺で坐禅修業を行おう!」
予想通り、「先生何言い出すんだ?」という反応ではあったが、趣旨説明もそこそこにして、
「9月22日正午、大乗寺の正門集合」という指示を出した。
私は、神社やお寺を訪ねるのが好きだ。足を踏み入れた瞬間から外界とは違う落ち着いた空気を感じるし、心が休まる。私にとってその空間は、自然を身近に感じさせ、自分のあるべき姿を示唆してくれる、有難い場所である。それは、お墓参りをした後の安堵感にも似ている。
今回の合宿では、皆にそんな気持ちを少しでも感じて欲しかった。また、留学生と接する機会が多い彼らに、日本人の生活から切っても切れない仏教の教えを、あらためて学んで欲しいとの願いもあった。
大乗寺はの宗旨は曹洞宗で、坐禅中心の伝統にたつ宗門である。
「宗門の安心(あんじん:信仰と実践によって到達する心の深い安らぎ
またはゆるぎない心境)は、香を焚き、仏を礼拝し、念仏を唱えて、
自己反省をして、お経を上げることにもまして、ひたすら坐禅に打ち
込むこと(只管打坐:しかんたぎ)によって、はじめて得られる」
と、説かれている。
この教えに倣い、我々も修行僧の方々と坐禅中心の修業をさせていただいた。
さて、2泊3日の修行を終え、皆の感想はどうだったであろうか?
・組んだ足のしびれ、痛みで、物事を考える集中力が得られ
ました。
・正直坐禅の意義を感じる前に、足のしびれと痛み、体全体の
つらさばかり感じていましたが、終わってみて自分があそこ
までじっとして坐れたことが非常に嬉しく、一回り成熟した
感じです。
・坐禅を組んでいる間に流れる時間は、いつもの生活とは全く
違う早さで不思議な感覚でした。長いとも短いとも形容し難
い3日間でした。
・雨音と鳥や虫の鳴き声しか聞こえない環境での坐禅は、静か
に心を落ち着かせることのない都会では考えられない非常に
貴重な体験でした。
・坐禅が終わった後の解放感は、何とも言えないものがありま
した。また、夜もぐっすり眠れました。夜更かしをしている
身としては、夜9時にすぐに眠れたのは、不思議な出来事で
した。
・お寺という広く静浄な雰囲気の中、仏像などの尊敬すべき
対象と共に生活していくというのは、とても貴重なよい体験
だった。自然と手を合わせ、頭を垂れることができるように
なると、自分の中に常に謙虚で静かな心が生まれてきたよう
な気がした。
・雨の音、外からの光、苔、ろうそくのゆらめき、虫の声、
風、鐘の音。すべての音や色が鮮やかに心に染みました。
坐禅は組んでいる際は辛いですが、終わった後に、心の静け
さと満足感を感じました。
以上、感想の抜粋である。皆それぞれに大切な何かを学んでくれたようである。強行に(笑)連れてきた甲斐があった。
何より、卒業生2名を含めた参加者全員が、心の底から感謝の気持ちを大きく抱いてくれたことは、一番の収穫であった。これは、大乗寺の皆様の暖かいお心遣いに触れたからに他ならない。
毎年、夏合宿はこの「坐禅修業」を定着させようと思っているのだか、ゼミ生諸君いかがかな?
